一つの現場に、解体だけでなくガレージやトイレ、休憩所まで求められることがある。有限会社木村建設の木村泰一代表取締役は、足場工事から出発し、現在は解体工事を中心に、現場ごとに協力する業者を選びながら仕事を進めている。長年の経験を生かした安全な足場と、地域や建物に合った業者の選定が、同社の仕事を支えている。
QUESTION 01
創業のきっかけを教えてください。
足場の仕事から解体工事へ移った経緯を教えてください。
私は若い頃、父の仕事を手伝い、解体工事の際に組む足場の仕事をしていました。足場に登って作業したり、足場を組んだりしていたのですが、親子で一緒に仕事をしていると仲が悪くなることもあります。そこで、友達の紹介で、別の解体業者に営業管理として勤めることになりました。
その後、父が高齢になり、戻ってきてほしいと言われたため、私は父の会社に戻りました。当時は従業員の高齢化が進み、独立を考える若い人もいました。足場だけでは仕事を続けるのが大変だと考え、職人にはいったん辞めてもらい、私たちが解体の仕事を受け、以前から付き合いのあった解体業者に施工をお願いする形へ変えていきました。
もともと父の会社は足場を専門にしていましたが、事業を引き継ぐタイミングで、解体工事を中心にする形へシフトしました。私は解体工事全般の営業と管理を担当し、作業自体は外部の業者にお願いしています。解体をメインに仕事を取るようになってから、十数年が経ちました。
QUESTION 02
御社はどのような会社ですか?
現在の事業内容と、仕事の進め方を教えてください。
当社は、解体工事をメインに、営業と管理を行っている会社です。私は一人で営業や現場の管理を担い、実際の解体作業は、これまで付き合いのあった解体業者や、紹介で知り合った業者にお願いしています。以前いた従業員は独立しており、現在は外注という形で仕事を依頼することもあります。
解体が終わった後に、駐車場をつくりたい、空き地の周りにブロックを積みたい、フェンスをつけたいといった相談を受けることもあります。その場合は外構業者と一緒に、駐車場づくりやブロック積みまで対応します。昔から付き合いのあるお客様から、足場の仕事を依頼されることもあります。
建物全体を壊すだけではなく、店舗や事務所の内装、マンションなどのリノベーションに伴う内装の撤去にも対応しています。庭だけを壊して駐車場を広げたいという依頼もあります。解体を起点に、必要に応じて外構や内装の業者とつなぎながら、一括して対応することを心がけています。
QUESTION 03
他社との違い・強みは何ですか?
足場の経験と業者選定は、どのような強みにつながっていますか?
私の強みは、もともと足場の仕事をしていた経験を生かし、しっかりした足場を組めることです。解体工事では、落下物や飛散物がないように足場を組む必要があります。足場の状態は安全に関わるため、私はこれまでの経験をもとに、安全な足場をしっかり組むことを大切にしています。
もう一つは、すべてを自社で施工するのではなく、現場に合った業者を選べることです。私は長年、解体業者の下で仕事をしてきたので、木造が得意な業者なのか、大きな建物や工場が得意な業者なのかを見てきました。業者ごとの得意分野を踏まえ、建物の様式や地域に合わせて依頼先を選びます。
現場に近い業者へお願いすることで、遠方から移動する交通費などのロスも抑えられます。お客様にとっては解体費用を抑えられる可能性があり、業者にとっても遠い地域まで出向かずに済みます。自社だけで抱え込まず、地域と建物に合った業者を選定することが、当社の仕事の進め方です。
QUESTION 04
どのようなお客様に選ばれていますか?
どのような方から紹介や相談を受けることが多いのでしょうか。
個人のお客様から直接紹介を受けることもありますが、解体を必要とする方と接点のある事業者からご紹介いただくことが多いです。具体的には、工務店やハウスメーカーの営業担当者、不動産業者などです。大きな会社では依頼先が決まっている場合もあるため、個人の不動産業者や、建設会社・不動産会社の営業担当者からの紹介をお願いしています。
解体したいお客様は、身近にたくさんいるわけではありません。一方で、営業担当者は建て替えや売買の相談を受ける立場にあります。そのため、営業担当者からお客様を直接紹介していただき、解体の相談に乗ることがあります。会社を通すよりも、直接紹介という形で依頼したいと言われる場合もあります。
建物の解体だけでなく、店舗や事務所の内装撤去、マンションの内装撤去、庭を壊して駐車場を広げる工事にも相談先があります。そのため、リフォーム業者や外構工事業者、エクステリア関係の方からつないでいただくこともあります。紹介を通じて、解体を必要とするお客様との接点を広げています。
QUESTION 05
一番印象に残っている仕事を教えてください。
長く信頼を得ながら対応した、印象に残る仕事を教えてください。
印象に残っているのは、個人のお客様から一度だけでなく、二件、三件と仕事をいただいた案件です。もともとは、住んでいた家を壊して新しい家を建てるための解体でした。その後、お客様から車が四台ほど入る大きなガレージをつくりたいという相談を受け、ガレージの工事も対応することになりました。
さらに、ガレージの中にトイレと休憩所がほしいという要望が出ました。そこで、いつも仕事をお願いしている内装業者などに協力してもらい、トイレの設置や休憩室づくりまで手配しました。最初は解体の依頼でしたが、ガレージの工事から内部の設備まで、必要な業者と協力しながら対応しました。
この案件には、一年近く携わりました。きっかけは、解体を希望するお客様を紹介してくれたハウスメーカーの営業担当者でした。解体後もお客様との話の中で依頼が続き、少しずつ仕事が広がっていきました。何度も依頼をいただけたことは、信頼してもらえた結果だと感じています。
QUESTION 06
解体はいくらぐらいでされるケースが多いですか?
解体費用の目安と、地域による違いを教えてください。
解体費用は地域によって異なり、建物の条件によっても変わります。私が話している目安では、木造住宅の場合、都市部では坪五万円ほど、郊外では坪四万円ほどというイメージです。ただし、これはあくまで目安であり、実際には現地の状況などを確認して個別に対応します。一律の金額ではありません。
- 解体はいくらぐらいでされるケースが多いですか?
- 地域によって違いますが、木造住宅であれば、都市部では坪五万円ほど、郊外では坪四万円ほどというイメージです。ただし、建物の条件や現場の状況によって変わるため、実際の費用は個別に確認します。
QUESTION 07
今後のビジョンを教えてください。
これからも続けていきたいお客様との関係について教えてください。
これからも、今のお客様と継続的に付き合っていける会社でありたいと考えています。新しいお客様との接点も広げながら、現在のように、紹介を通じて仕事が続いていく状態を保ちたいです。大きな夢を掲げているわけではありませんが、長く付き合えるお客様を増やしていくことが、会社としての目標です。
私は、仕事の依頼や誘いがあれば、基本的には断らないというスタンスです。遠い地域でも、人との関係や案件の内容によっては対応することがあります。現場の場所だけで一律に決めるのではなく、関係性や仕事の内容を見ながら判断しています。そうした姿勢が、次の紹介や継続した依頼につながっていると感じます。
解体工事を中心にしながら、必要に応じて足場や外構、内装の業者とも協力する。これまで築いてきた関係を生かし、相談された仕事に対応していくことで、今後もお客様との関係を続けていきたいと考えています。目指しているのは、長期的にお客様と良好な関係をつくることです。



